「エルサルバドルは何でビットコインを法定通貨にしたんだろう」「上手くいってるのかな?」
そんな方向けの記事です。
エルサルバドルってどんな国?
エルサルバドルは中米地域に位置する国で過去に内戦があり、社会経済的な問題や治安の課題を抱えています。人口は660万人、国内総生産(GDP)が270億ドルほどの小国みたいです。
GDPのうち、米国にいる同国からの移民250万人による本国への送金が60億ドルとGDPの22%を占めます。この60億ドルが、エルサルバドルの貧困層の命綱となっているみたいです。
ちなみに、エルサルバドルはその犯罪指数から世界第7位の治安の悪さのようです。同国には麻薬密輸団を含むマフィアも少なくありません。
その背景にあるのは貧困です。同国の住民は、電気代を節約するため夜は早く寝る。食事には鶏肉や豆類こそ出るが、高価な牛肉は出てこない。こういった貧困から抜け出したい若者が、犯罪組織に加わっていくという悪循環のようです。
ビットコインを法定通貨にした理由
エルサルバドルがビットコインを法定通貨にした理由は以下の通りです。
1)国際送金にかかるコストを抑えることができる。
多額の送金額に対して、既存の金融サービスでは手数料がかかりすぎてしまうという問題がありました。その点、ビットコインは分散型のネットワークで管理されていて、仲介する組織が存在しないので、送金などにかかるコストを抑えることが可能だったのです。
2)銀行口座を持っておらず、金融サービスにアクセスすることができない人の数を減らせる。
当時、エルサルバドルの国民の約7割は銀行口座を持っていなかったそうです。
3)現金を使わないため安全性が高い。
当時、銀行口座を持たない人は現金を持ち歩くことが多かったようです。彼らは送金できる場所の支店まで現金を持って行くのですが、毎月のように通っていると、犯罪集団から目を付けられて支店の外で現金を強奪されるケースがあったとのこと。怖いですね。
4)ビットコインの認知度と安定性の高さ。
ビットコインはすでにグローバルな暗号資産として認知されているので、ビットコインを利用することで国家として直ちに国際市場に参入できるというメリットがあります。また、他の暗号資産より価格変動が比較的安定しており、情報を入手・検証しやすいという利点もあります。
これらが理由です。
普及は遅れている?
法定通貨への採用が決まったのは2021年9月7日です。
ちょうど1年後の2022年9月の日経新聞の記事によると、残念ながら普及は遅れているようです。
国民は従来の法定通貨である米ドルを決済手段として使い続けていて、1年たっても多くの店舗がビットコインに対応しておらず、法定通貨とは名ばかりの実態が浮き彫りになっているようです。
エルサルバドル商工会議所が3月に公表したリポートによると、法定通貨になってからビットコインで支払いを受けたのは調査対象の企業の14%にとどまり、全米経済研究所(NBER)による1800世帯を対象とした調査では、税金の支払いにビットコインを使ったのはわずか5%だったようです。
普及が進まない背景にはビットコイン価格の下落があるようです。
米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めに乗り出し、ビットコイン価格は足元で2万ドル以下とピークの21年11月に比べて7割落ち込んだ。足元の価格が低迷しているため、高値で買ったビットコインで支払うのは損だという考えが消費者に広がっているようです。
ビットコインを採用したメリットは大きいですが、やはり”通貨”としては扱いにくいみたいですね。今後どのように国内に普及していくかが課題です。今後の動向が世界中で注目されています。
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